仕事と子育てに追われるバツイチ。パートナーとの心の解放が必要だった
1人目
- お名前
- (仮名)ケンジ
- 性別・年代
- 男性40代
- 属性
- S
- 都道府県
- 埼玉県
2人目
- お名前
- (仮名)みさき
- 性別・年代
- 女性30代
- 属性
- M
- 都道府県
- 埼玉県
出会いのきっかけ
離婚して数年。小学校中学年の息子と二人で暮らすうちに、いつしか“父親としての自分”、“家計を守る存在としての自分”しか残っていないことに気がつきました。
仕事と子育てに追われ、恋愛はもう縁遠いものだと感じていましたが、それでも、夜ふとした瞬間に「誰かと心を通わせたい」と思う自分がいたのも事実です。特に性に淡白な前妻とは夜の相性が合わず、自分の中に潜むSMへの興味を押し込めて暮らしてきたのも夫婦関係が徐々に薄れていったことの原因のひとつでした。もちろん私にとっては息子が一番ですから、「男性として満たされること、新しいパートナーへの期待を持つことなんて捨てるべきかもしれない」と考えたこともあります。
そんなとき、ふと見つけたのがkai meetsです。「月に数回息子が母親の家に泊まりに行く日にでも、お茶ができるような相手が欲しい。そんな相手と心を通わせることができたら」という気持ちで登録をしました。子連れですから最初は婚活ではなく、気軽な恋活のつもりで入会をしました。
初めての出会い
紹介されたのは、30代前半の保育士・みさきさんでした。柔らかい笑顔と穏やかな声が印象的な人でした。初回のデートは、彼女の仕事帰りに駅近くのレストランで食事をしました。
日常的に子供には慣れ親しんでいるものの、仕事が忙しくプライベートでは恋愛から疎遠になっていたとのこと。僕が子持ちである事情を話すと「大丈夫ですよ、息子さんにも負担がないように仲良くなれたら」「子育てのことで疲れたらいつでも話してくださいね」と返してくれました。
私はS男性、彼女はM女性ですが、彼女の人としての包容力に大きな安心感を得ました。「彼女のような人を傷つけたくない、だからこそ誠実に向き合いたい」「こんなパートナーがいたら、日常が少し変わるかもしれない」と感じたことを覚えています。
ひとりの男性として見てもらえた日
2回目のデートでは、カフェでお茶をしたあと公園を散歩しました。保育士という仕事柄、子どもの話題も多くありましたが彼女は僕に「お父さんとしてだけじゃなく、ひとりの人として見てますよ」と言ってくれました。恋愛を諦めかけていた僕に、もう一度“男としての希望”を取り戻させてくれた瞬間だったと思います。
SMの話題になったときも、彼女は「人それぞれのつながり方があると思います」と穏やかに微笑み、SMの本質が信頼関係であること、私たちのような人間が私たちらしくいるために大切な要素であることを理解しているようでした。彼女はM性ですが自分から強く求めるようなタイプというよりも、愛する男性のサポート役として、相手の満たされない部分や幸福に繋がる手助けをしたいタイプであると話していました。
新しい関係のはじまり
互いへの信頼が深まり始めた頃、彼女の方から「私のことをどう思っていますか?」と聞かれました。彼女のことはもちろん恋愛対象として見ていましたし、見た目も性格もまさに理想的な相手でした。ただ情けないことに私は自分の置かれている立場から、彼女を境遇に巻き込んでしまうのではないかなど考えすぎてしまい、一歩踏み出す勇気をまだ出せずにいたのです。
彼女の言葉に勇気をもらい、「もしみさきさんがよろしければ、お付き合いをしていただけないかと考えています」と伝えることができました。それから私たちは恋人としてもSMのパートナーとしても前に進むことができました。プライベートでは包容力のある彼女ですが、プレイ中は僕に身を委ねてくれることもうれしかったです。失われた自尊心が徐々に取り戻されるのを感じ、また表の自分も裏の自分もそのまま受け入れてもらえることにこれまでにない喜びを感じました。
現在
みさきさんと出会って、私は「父親」と「男」、どちらの自分としても立っていられることができるようになりました。彼女と息子はまだ対面していません。彼女に息子の母親役をお願いするつもりもありません。ただ私たちの関係がより深く、長く続くようになれば…3人での新しい未来も自然と描けるようになるかもしれないと、今目の前にある幸せを大切にしたいと考えています。
(レポート内の写真は、プライバシーを守るためイメージとなっております。本人の写真ではございませんのでご了承ください)